Japan Environmental Exchange

J.E.E.アースデーハイク 参加記

林 貴啓


 エコロジーセンターに置かれていたチラシから情報を得て、私も初めて参加しました。そして皆様ともども、JRで京都駅から保津峡へ。ホームを出ると峡谷の絶景が開け、出迎えるように代表的な夏鳥、オオルリの澄んだ歌声が聞こえわたります。遠くではアオゲラの声も聞こえ、新緑の野山にきたという感を強くしました。そして保津峡を離れ、せせらぐ清流に沿って上りながら、明智越の道をたどります。数日前の雨の影響か、水が流れぬかるむ所もあちこち。足下に注意しながら登りの道を行きました。そして登りつめ、眺望が開けたところで昼食休憩。眼下には柚子の里として知られる水尾が見渡せました。東側には愛宕山がそびえ、京都市内でいつもは西に眺める愛宕山なので、ここまで来たのか、という感慨も覚えます。辺りではホトトギスの一種、ツツドリのポポ、ポポという声がどこからか聞こえてきました。ヤマガラの姿も見えます。
 昼食と記念撮影を終えて、一行はまた明智越の道につきます。明智越とは、当然ながらかの本能寺の変で、織田信長を急襲すべく明智光秀が亀山から京都入りした歴史にちなんだのものです。今回のハイクでは、光秀とは逆方向に進んだことになります。道中、光秀ゆかりの場所をちらほら説明され、ここではさすがに、明智光秀も英雄という扱いでした。
さらに進むと、やがて亀岡の盆地が、市街が眼下に開けてきます。高度が下がると、次第に田畑や町並みも近くなってきます。そして、下山。京都市街の喧騒とは打って変わった、静かな盆地の里です。保津川には船も並び、保津峡下りはここから乗船するのか、と改めて感じます。青空を舞うパラグライダーを時折見上げつつ、駅へ。駅前での菜の花畑と、壁面に広がる芝桜との、色のコントラストが鮮やかでした。その上にそびえる新緑の山と、青空との、四色のコントラストが何より映えます。
 帰りの電車、車窓から保津峡の絶景をカメラに収めようとシャッターチャンスをうかがうも、さすがに快速電車のなか、トンネルで明暗も変わる環境でフォーカスを合わせるのは容易でなく、まともに撮れたのは一枚だけでした。
 新緑を満喫させていただいたハイク、みなさま、ありがとうございました。


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